なんとか塗り終えた誠志郎君をアップ。
らふらさんから頂いた十夜君をアップ。
現在製作中の絵の完成度:誠志郎君を鋭意塗装中(笑)。
バナーの無いページの為にリンクページをちょっとだけ改装。
現在製作中の絵の完成度:誠志郎君の線画は終わったんだけど…
トップページの表示にHTMLでは標準的にサポートされているul要素を使う事を思い付く。これはあんまり使おうとは思っていなかったのだが、使ってみるとtable要素に較べて結構使い勝手がよい。箇条書きになるモノはこれに統一したらいいだろう。…まぁ、今の所はコピーライト表示くらいしか思い付かないが。
次いでにW3CのサイトにあるCSSのホームページも真似してみたいのだが、あの一見雑然とした中から目的のリンクを探し出すと言う感覚は、コンテンツが絶対的に少ないために再現しようがない。が、少なくとも雰囲気ぐらいは出せるだろうか?
これに関連する事で思ったのだが、そのページに独自のidアトリビュートやclassアトリビュートを使った利用者定義要素のスタイル情報を全体のスタイルシートの中に含めるのは不味いだろうか?考え様によっては、無駄な情報で回線を占領していると言う事になりかねないのだが。
ところで、XMLやSGML上でタグの中に書き込まれる属性は英語でattributeであり、CSSのスタイル指定に使われる属性は英語でpropertyであるのだが、日本語ではどちらも属性になっている。何か区別するいい方法はないものか?
それと、前にトップの絵をカラーのカスミにすると書いたのだが、バナーをシンプルなやつに変えたら、トップの絵はやっぱりバナーに合わせたモノにするべきだろうか?だが、それだとウチのサイトのトップに来てもなおかつウチのサイトの本分がわかんないと言う最悪の構造になりかねない。バナーで自己主張を止めるのだから、トップページはより自己主張を強くするべきだろうか?そして、その絵をimg要素として置くべきか、あるいはメニューのバックグラウンドとして置くべきかも問題だ。メニューのバックグラウンドにするにはスタイルシートを使うしかないのだが、そうするとv4ブラウザでは本当に色気の無いページとして表示されてしまう。
昨日友人に「サイト見づらい」と言われてかなりSHOCK!。聞いてみるとIE4を使っているとの事。やっぱりv4ブラウザを使う人って居るんだなぁ(と言うか、普通のNetscaperはv4)。
一番の問題は、トップから各コーナーへのリンク。これは、トップページを完全なメニューページとしてしまうと、カウンタが過剰に回ってしまうと考えての事だったのだが、よく考えればそれでかえってナビゲーションしにくくなっている。これは問題だ。
やはり他のサイトと同じ様にしっかりしたメニューを作るべきなんだろうか…
閲覧者の利便性。
観てもらう事を目的としたWWWサイトに置いて、これは絶対である。そして、その閲覧者が単一のUAを使用している訳ではないという事が、一番の問題なのだ。管理人は、いかなるUAに置いても確実に閲覧できるサイトを構築しなければならない。しかしながら、世のUAは実に多種多様だ。それら全てのUAに完璧に適合したサイトを構築する事は不可能に近い。そこで、サイトは各UAの最大公約数的な機能を持つものになる。
未だに企業のサイトでイメージによるテキストであるとか、table要素を多用したページレイアウトであるとか、XMLによる情報の効率化が叫ばれている時代に置いて全く非効率的なHTMLが横行しているのも、この事に関連がある。一番の要因としては、WWWUA双璧の片方であるNetscapeのW3Cの策定した新規格に対して全く鈍感である事があげられる。確かに、Netscape6はIEを凌ぐW3C標準対応UAだ。しかしながら、はっきり言って遅すぎる。Netscape Communicationsがぐずついている間にも、W3Cは次々と新標準規格を発表し、IEは物凄い速さでそれを実装して行った。なぜ、Netscape5をリリースできなかったのか?
Netscape Communicationsはオープンソースの性格を把握していなかったのではないだろうか?彼等はどうやら今年中にはNetscape6をリリースするつもりのようだ。それは結構。むしろ今すぐ出して欲しいくらいだ。だが、mozilla.orgの中ではまだリリースするべきでは無いと言う意見があるらしい。もっともだ。Seamonkyは安定しているとは言い難く、さらにユーザー・インターフェイスも悪い。特に最悪なのはタスクバーとかいうウインドウの下部に表示される不可思議なメニュー。これは明らかにツールバーやメニューバーに格納されるべき機能だ。オープンソースソフトと言うのは、様々な人達がやりたい放題やるのでユーザー・インターフェイスに統一感を全く持たせられない。UNIXの阿呆程揃っているコマンド郡を見ればわかるだろう。そしてオープンソースソフトは何よりも時間がかかる。だいたい、オープンソースソフトが今まであんな膨大なコードを出発点にして始まった事は無かったのだ。
結局、Netscapeの新標準規格への対応が遅れに遅れた所為で、効率的な新標準規格によるサイト構築を企業が出来なかったのだ。サイト構築の効率は、サイトの更新に直に響く。それでも企業ならお金と人手で何とかするだろう。お金も人手も無い個人サイトは?
…僕は、Netscape4をほぼ無視する事にした。そして、サイトを構築する際に使用するUAはIE5とMozilla Nightly buildsのみ。これで、ある程度効率がよくなった。いちいちJavaScriptの点検をせずに済むのが一番いい所だ。無論、Netscape4を全く無視している訳では無い。IE5やMozilla以外のUAでもきちんと内容を閲覧できる様になっている…外見は凄く寂しくなるが。
だが…時々思う。閲覧者の利便性だとか、互換性だとか、そんな事を全く気にせずにサイトを構築出来たらどんなに楽しいだろう?IE5の実装するJScriptの性能を限界まで使用して、金魚が泳ぎ回るようなページとか、鯨が波飛沫をあげるページだとか、クッキーやJavaを使いまくってサーブレットと通信して、Webデスクトップを使用できるとか、そんなページを作る。きっと楽しいだろう。
けれど…それは無理な話。
いっぺん気になり出したらとまらなかった。何でこのサイトは閉息感で一杯なんだ?その理由はわかっている。額縁をつけるからだ。枠にはめてしまえば、当然閉息感が出る。だが、額縁は外せない。
無論、同じジオシティーズでこんな額縁を付けないでもかっこいいページを作っている人はいる。と言うか、内容である絵がしっかりしていればこんな見せ掛けに苦労する必要はない。だが、悲しいかな自分の絵はまだ人様に評価されるようなレベルじゃない。
いやそんな事はどうでもいい。問題なのは閉息感だ。額縁を全く付けずにジオガイドをコンテンツ外に排除する、あるいはジオガイドをコンテンツの一部としてしまう事が出来れば、この問題は解決される。だが生憎自分にはそんな器用な事が出来ない。
QuickTime4風の、あのメタリックな背景を何とか再現したくって、あちこちのページを見てまわったけど全然無かった。まさかADCからパクって来る訳にも行かないし…しょうがないから自分で作ってみる。…イマイチやなぁ。
アピアランスの動作が変だったので、初期設定ファイルを消したり復元したり、とにかく色々やってみたけど、全然戻らない。…MacOSのマルチユーザーって、何でこんなに不安定なんや?しょうがないから又OSを再インストール。するとちゃんと動く。不思議だ。今回は利用者フォルダを丸ごとバックアップしておいたから復元は楽だった。…あ、ICQのセッティング!
G4 Cubeカッコよすぎ!何?なんかあったの?Apple!でもどーしてそのメタリックグラファイトのデザインをPowerBookに採用してくれなかったの?(いや、この黒いのが嫌な訳ではないです、念のため。)
お話を聞いた時はあの懐かしのNeXT Cubeの再来かとか邪な事考えてしまいましたが、サイズが20センチの立方体とあっては凄過ぎ。「トースター」みたいだとか阿呆な事言ってる連中は即刻私刑。今までのコンピューター業界は、その「トースター」すら作って来なかったのだからして、誰にもAppleの偉業を叩かせたりしません!
さて、今後ソーテックの動向に目を光らせなくちゃ…いや、もう懲りたか?何はともあれ、これでまたAppleの真似をする族がまた増えるって事で。
ざまァ見ろ!マイクロソフトに屈した癖に、何時まで経っても独自規格を捨てようとしなかった国産野郎とか、なんだかんだ安売りばっかしやがって結局はプロバイ駄料金でとっていく奴等とか、猿真似商品売り付けてへーきな顔している奴等とか、自分達が勝手に引っ付けたお粗末なデバイスのドライバを次世代バージョンのOS用に書こうとしないビジュアルやら何やらを売り物にしておいて結局全然達成されてない奴等とか、貴様ら本気でデスクトップミュージックやらデスクトップムービーやらを出来るマシンを作ってなかったろ!
iMacが出た時にインテルの社長だか誰だかがどっかのインタビューに答えて、「我々にも出来る事だが、アップルはそれを先に実行した」とかほざいていたっけ?どーだろ、又ゾロ先を越されたみたいだけど?ホントは、単にやったのが速いんじゃなくって、出来ないんでないの?要するに、ウィンテル業界にあれだけのマシンをまとめられる人間がいるのか?いないんだろ?そりゃそおーだ、マイクロソフトに雁字搦めにされてるもんな。
どっかの評論家が「マイクロソフトの成功はソフトウェアの時代の到来を予想させる」とか言ってたな。ソフトウェアでG4 Cubeが作れるのか?ハードとソフトの住み分けでG4 Cubeが作れたのか?
見ただけで欲しいと思える最高の匡体に、説明書を見ずに扱える最高のユーザーインターフェイスのOSをトータルコーディネイトして始めて最高のコンピュータになる。はっきりいって、MacOSは(9だろうとXだろうと)まだ最高のユーザーインターフェイスを備えているとは言い難い。だが、G4 Cubeが最高の匡体の一つである事は間違いない。(そして、最高のモノが売れる訳ではないと言う資本主義の悲しい面も見えてくる。)
…とにかく、現在のAppleはあらゆる意味でセンセーショナルだ。G4のパワーをあれだけコンパクトにまとめられるクリエイターと言ったら、それこそAppleしかないだろう。Pentium4マシンであれだけパワフルかつコンパクトなマシンを作れる企業と言ったら…いや、デッドコピーならいくらでも作れるが…ない。
テスト勉強の合間に、MozillaのNightly Buildsをダウンロード。でもこれ、Mac版だけMilestone17の扱いになってんだけど…
それにしても、Milestone16よりもNightly Buildsの方がずっと安定しているのは何で?
おまけに、IE5と比べてレスポンスが悪い。学校のよりも遅い気がする。うちのPowerBookのPowerPC-G3が400MHzで、学校のPentiumIIが300MHzそこそこである事を考えると、XULの処理がMacではどこかでボトルネックになっていると考えられる(まあ、単純にチップ速度で比べるのはどうかとも思うけど)。レンダリングはIEよりも速かったし。IE6もGeckoを採用したりして(爆)。
…で、ページのトップとボトムに表示しているジオガイドとウェブリングがいつまで経ってもセンタリングしてくれない。これはどうも標準仕様臭い。ってことはIEが標準に準拠してないと言う事になる。…まあ、CSSでtr要素のボーダーをOKにしてたから、TasmmanはCSS1ベースのレンダリングエンジンと見ていいだろうから。
…いや、GeckoがCSS2のinline-tableに対応していない可能性も考えられる。
サイト全体をCreationsとCommunicationsで大きくわける事を思い付く。…まぁ、これはまだかきあがあってもいない小説コーナーをどうしようかと思った時に思い付いた事だから、あんまり意味はない。それに、ジオシティイーズではディレクトリを三つ以上に掘り下げられない。…何でこんな変な制約があるのか謎なのだが。
「インターネットは空っぽの洞窟」を読み終えた。一昔前にこの本が出て、その時騒がれていた程酷い内容ではない。著者は極めてマトモな事を言っている。
サイト全体を通しての統一感、これは必要。見ただけで「あ、ここだ」と思わせる様なデザインが望ましい。…はっきり言ってセンス無いから無理。そうすると、いやがおうにも全体の書式を統一しなければならない。そこでまず、バナーとサイトのトップを統一してカラーのカスミを置く。そしてBBSとデザインを統一する。リンクの表示なんかに関して言えば、BBSの方が遥かにいいと思うのでこれは他のページをBBSにあわせる様にする。しかし、黒い額縁は広告がある限り外せない(ページのトップにジオガイド、ボトムにウェブリングを置くと言うレイアウト以外いいのが思い付かないため)。
次に構造。現在の様にフレームを使わずにナビゲーションバーをページのセカンドトップに置いていると、ある程度ナビゲーションのやりやすさは保証されるものの、更新するのが大変。特に、一つコーナーを増設するだけでいくつものインデックスファイルを書き直さなければならないのは大変すぎる。やっぱり、普通に他のサイトがやっている完全なツリーストラクチュアを採用すべきかも知れない(だがこれだとナビゲーションの容易さは激減する)。…ひょっとしたら、ナビゲーションバーを自動的に書き込むソフトを作った方がいいかも知れない。そこまで来ると、サーブレットにIBMのX4Jを噛ませて全てサーブレットのセッションで管理する様にしたくなる。…ジオシティーズでは無理なのだが。
ナビゲーションバーを各ページのトップに置かないのであれば、当然メニューページがツリーストラクチュアの最初のノードとして機能する事になる。こうすると、トップページにメニュー機能を集結するのは危ない。と言うか、ジオシティーズのカウンターでは、メニューページに戻るたびにカウンターが再読み込みされる危険が伴うからだ。こうなると、トップページとメニューページを分割するしかなくなるのだが…このサイトはそれ程コンテンツが充実しているとは言い難い。
そこで考えられるのが、各コーナーのメニューページを現在使われているリス型エージェントとなるナビゲーションバーで結んで、各コンテンツに対しては完全ツリーストラクチュアを採用する方法だ。こうすれば、サイトメニューに一々戻る必要はなくなり、トップページにサイトメニューとしての機能を持たせても問題はなくなる。と同時に、各コンテンツは各コーナーのメニューページに戻る機能だけを持てばいいから、いちいち膨大なインデックスファイルを書き換える必要もなくなる。
だが、こうすると確実にサイト全体での統一的なナビゲーションが期待できなくなる。場合によっては、ナビゲーションバーに気づかずにトップページまで戻ってしまう事も考えられる。また、これはどんなツリーストラクチュアを採用するサイトにも言える事なのだが、こういう構造だとlink要素のrel属性によるToCやnext、previousページの指定が不正確になってしまう事が問題だ。…まあこれはある意味、W3Cの人たちがツリーストラクチュアのページの事を考慮に入れずにrel属性を定義した事にもよるのだが。
ブルーバックスの「自己組織化とは何か」を読んだ。なぜ生命が存在するかと言う疑問にも通ずる話題であるので、非常に興味深い内容だった。だが、自己組織化の例はたくさん書いてあるのだが、肝心要の「何故自己組織化が起こるか」という問いに対しての解答は全くない。このへん、あの分厚い「複雑系」とかわりがない。
理 リンさんに教えてもらったサイトから、"Liquid Button Maker"なるソフトをダウンロード。これを使うとMacOSXのAqua風のボタン画像を生成してくれる。使いたい!と思ったのだが、ウチのサイトにはデザイン的に合わないとわかって愕然とした。使えない…こうなったらまたレイアウトを描き直すしか…
同じ大学とは言え、工学部の僕は環境人間学部のキャンパスには一歩も足を踏み入れた事はなかった。初めて歩く自分の大学は、まるで森の中の洋館の様に感じられた。
昼休みになって、僕は昼食もそっちのけでコンピューター室に足を運んだ。環境人間学部のコンピューターが、工学部のそれとどう違うのか、確かめずには居られなかったのだ。だが、いくらIDカードをスキャナーに通してもエラーが表示されるばかり。どうやら工学部の人間はこのキャンパスのコンピュータを使ってはいけないらしい。
仕方なく昼食でもとろうかと、僕はキャンパスの外に出た。学生食堂はここでも混雑しているからだ。近くにいい感じの喫茶店があったのだが、生憎先客が多すぎたのでそれも通り過ごした。
その喫茶店のすぐ向こうにファミリーマートがあった。そこにもけっこう学生が居たが、まあ昼食を買うだけだったのですぐに店内に入った。冷やし過ぎたクーラーの風が全身に吹き付ける。
おなかは空いていたのだが、全然食欲が湧かない。だが何も食べないのは良くなかろうと思い、僕はカロリーメイトと小さなペットボトルに入った緑茶を買って外に出た。
いつもならしばらく公園を探して歩くのだが、この日は昼休みが三十分しかなかった。あんまりうろうろしていると食べる時間がなくなるので、すぐそばを流れていた小川の縁の低い塀の上に腰を降ろした。ちょうど木陰になっていて気持ちよかったのだ。
そこには先客が居た。真っ黒い体をよたよたと揺らしながら僕の座っている塀の上を向こうに向かって歩いている。僕はしばらくその嘴が開けっ放しなのを不思議がっていたのだが、答えは割と簡単に推測できた。鴉は羽毛がある所為で汗がかけない。発刊という放熱機構のない彼は、嘴をあけて放熱するしかなかったのだろう。ちょうど犬の様に。
腰を降ろして簡素な食事をし始めた僕を彼は少し警戒した様だった。小さく一声鳴くと、塀を降りてアスファルトの道を横切り、向いの茂みに入った。僕の食事を見ておなかが空いたのか、適当な虫でも居ないかと茂みをつっ突いていた。
僕はカロリーメイトをやろうかと思ってひとかけらを千切ったのだが、やめにした。鳩なら僕の足下にまとわりついておこぼれをねだっただろう。が、彼は自分で餌を探している。
やがてつっ突くにも飽きたのか、彼は茂みから出ると再びアスファルトの道を横切って塀にのぼった。そして僕が来た時と同じ様に、よたよたと塀の上を向こうに向かって歩き始めた。
ふいに、鈴を鳴らしながら僕の目の前を自転車が通り過ぎていった。彼は驚いたのか、大きな翼を羽搏かせて小川の向い側に移ってしまった。彼の黒い翼が、日の光を受けて極彩色に輝く。
食事を終えた僕は銀紙を空になった箱に入れ、その箱を押しつぶした。そうしている間にも、彼は先ほどと全く同じ様によたよたと小川の向い側を歩いていた。
ゴミを小さくまとめてさっきもらった袋に詰めると、僕は立ち上がった。彼の姿を確認すると、彼は再び翼を広げ、極彩色の翼を僕に見せてくれた。そして飛び立つと、僕の視界から消えていった。
彼は、今でもあの小川に居るんだろうか?
「ゴジラ2000ミレニアム」のビデオを見てそろそろ三週間になる。ようやく頭も整理できたので、まとめの意味で感想(愚痴?)を書きたい。
目立つのがCG処理のあまさ。時間や資金は十分にあった筈なのに、「インディペンデンス・デイ」や「ジュラシック・パーク」にすら劣るCGには本当にがっかりした。この辺はUS版"GODZILLA"の勝ち。岩塊の飛び立つシーンやUFOの市街上空飛行のシーン、ゴジラ上陸シーンのロングズームアウトカット、やけに古典的なデザインの宇宙人の復活シーン等、例を挙げれば切りが無い。逆に、ラストシーンの様に合成処理のノウハウの豊かな熱戦を吐くカットは非常に良く出来ていたと思う。特に過熱された背ビレがパチパチとはぜながら鉄火色に輝く表現は、以前の電撃が走って蛍光灯のように輝く表現を超えたと思う。
次に全体的なデザイン。今回はスーパー・ウェポンがフルメタルミサイルの様なやけに現実的なモノだけだったので、それに関する文句は無い。だが、人類の想像を遥かに超える科学技術を持ち、推進機関すら外部に露出してないUFOが、波動砲(笑)を備えていると言う摩訶不思議な設定、明らかにUS版"GODZILLA"の影響を受けているゴジラの前屈姿勢(これは「ゾイド」のZG-MkIIにも当然のごとく受け継がれている)、そして前述した宇宙人の余りにも古典的な容姿等、こちらも挙げれば切りがない。が、前屈姿勢に関して言えば、おかげで背ビレをより巨大な、より攻撃的なモノにする事ができ、前述の鉄火色に輝く表現と相まってミレニアムゴジラの一つのステータスになっている。
次は映像表現。冒頭のゴジラとのニアミス、とそれに続くカーチェイス。これは明らかにUS版"GODZILLA"が「ジュラシック・パーク」からパクったアイディアをそのまま用いている。そしてゴジラ上陸時に出撃するヘリ部隊。EFO(エメリッヒ・フライング・オブジェクト…笑)を真似たつもりなのかやたらわんさか出てくるが、CG処理が追い付かないのか一つの画面に登場するのは数機のみで、おまけにアクションも少なく、そのせいで迫力に欠けている。とは言え、ゴジラが朝日を後光に進撃する遠景等、静かな映像ではゴジラの巨大な影を写す事でその存在感を存分に引き出している。これは、'85年の「ゴジラ」にも通じる映像手法だと思う。どうも東宝特撮チームはCGによるアクションシーンが苦手らしい。
そしてストーリーとプロット。まず、宇宙人側の描写が全く無いので宇宙人については人間側の推測が主になるのだが、これがまた非常に薄い根拠から推測を述べるので脚本を読んでる様にしか聞こえない(実際そうなんだけど)。何の前置きもなく人間の脳波を読み取って情報を引き出したり、プロトコル不明のコンピュータをあっさり乗っ取ったり、情報処理能力が優れているんじゃなくって脚本通りに動いてる様にしか見えない宇宙人(こちらも実際そうなんだけど)も変。おまけに地下のケーブルを触手代わりにゴジラを絡め取るのもシャロン・アップル並に理不尽。絡め取りの描写等は、むしろオルガになってからの方が良かったと思う。一番酷いのは宇宙人がオルガナイザーG1の暴走によって宇宙船の欠片と合体してオルガになるシーン。これには登場人物の薄い根拠による説明すらない。パンフレットを見ないと解らんぞこれは。
最後にはやはりオルガの存在。「ゴジラ2000ミレニアム」は、平成VSシリーズの存在をばっさり切り捨て、第一作に直結する話として書いた、と公式サイトに書いてあったので、「これは85年版並みのモノがみられるぞ!」と期待していたのだが、オルガと言うもう一つのスーパーパワーのお陰ですっかりVSシリーズ臭くなってしまった。しかもゴジラは数回日本に上陸していると言う設定のお陰で、85年版の様に前のシリーズをばっさり切り落とせなくなっていた。折角VS臭いのをタイトルで無くしていたのに。結局、ミレニアムゴジラは平成VSシリーズの一作品として数えられる事になるだろう。何よりも次回作の「ゴジラ×メガギラス・G消滅作戦」のタイトルがそれを物語っている。
とここまで散々愚痴を書いてきたが、別に今回のゴジラを否定している訳ではない。前述したゴジラのデザインや、フルメタルミサイルの様にSF表現を極限まで押さえたスーパー・ウェポン、前線まで出ていって作戦を見守る若き内閣官房長官(ひょっとしたら彼は肉親をゴジラに殺されたのかも知れない)の存在、主人公達の軽妙なやり取り等、見所もたくさんある。ただ、それを書くと本当に切りが無いので…(笑)。
(もし見ていない方がいらっしゃるのなら、今すぐにでもビデオをレンタルショップで借りてくる事をお勧めします)