初っ端から人が乗ってる車を丸ごと食べるペドレオン。今まで CG で出来たクラインが人を食べるシーンを見慣れていたので、ミニチュアのグロースが車を食べるシーンは物足りなかった。うにうに動いて咀嚼する様は気持ち悪くて良いものの、やっぱり CG とのギャップから来る違和感が大きくて。
ナイトレイダーのスタッフルームにホログラムでイラストレーター登場。弧門が気付かないほど自然なホログラムってことで、合成じゃなくてセットに照明あてまくってそれっぽくしてるのかな? 初回から CIC は常に事態の観察者として描写されていたので、弧門と初対面だって事を忘れてた。
前回お披露目したクロムチェスターγが大活躍……と言うほどでもないが、CG のスタッフに板野氏を起用しただけあって、ミサイル斉射は見応えがある。ウルトラホークにしろガッツイーグルにしろ、γが割りを食うのはしょうがないのかなぁ。折角なんだからあのキャタピラぽい造形を今後活かして欲しい。ところでクロムチェスターαってあんな扱い辛そうな火器しか付いていないのだろうか。
今まで散々ウルトラな格闘シーンが無いのに不平を言ってきた割には、いざ見せられると「こんなもんだっけ?」な印象だった。いつもの格闘を見て安心したのは確かだし、竜巻でペドレオンを埋め込んで動きを封じてから隙の多い必殺技を出すのは面白かったけど、正直な所メタフィールドを展開までの方が面白かった。
リコの家族団欒を断片的に入れていって弧門の危機感を煽り、あわやと言う時にウルトラマンが現れてペドレオンをハンドパワー(笑)で止め、チョップではたき落とした後は前回と同じようにどこかに穴を開けてそこにペドレオンもろとも突っ込むのかと思ったら、天を突いて辺り一帯丸ごと転移。確かに「すっげぇ」のはメタフィールドでの戦闘の方。ただ僕にとってそっちは見慣れた光景な訳で。本当はそう言う知識を前提にしちゃいけないんだろうけど。
あの竜巻前のジュネッスのモーションはエフェクト合成し忘れだろうか?
バスターイーグルを「連れて来るのに苦労した」って、あんな大砲載っけたまま野放しだったのか? それにしても悪役まっしぐらなサベッジハンマー。マッハストームの弱小っぷりと比べるとえらい違いだ。と言うか汚い手まで使っていてなんで弱小チームを潰せないんだか。
合体ゾイドの強さを理屈では理解していても、納得のいかないRD。チャオに論点を整理して図星を突かれてもあっさり納得しているのはキャラクターの素直さなのか。
しかしチャオやディドは治安を任されるほど実績のある人材で、かたやマッハストームはバイトで小銭を稼ぐしかない弱小チーム。それにしては心理的距離が短いような。
チャオもスイートも RD にとっては同じく気の置けないお姉さんらしい。取り敢えず待望のハンティングデビューで気を紛らわせる作戦に出るマッハストーム。
ボルドガルドのブレイクスパイク、モデリングのディテールや歩行時のうねうねが凝っている。でも OP や ED ではレオストライカーが出ずっぱりだから、早いうちに引退するんだろうなぁ。他が颯爽と走り出す中であれだけノコノコ歩く様はなかなか可愛いのに、勿体ない。
電磁ネットなる、光る輪ゴムに絡まってもがくウネンラギアも可愛い。と言うかあれ誰が回収するんだ?
後半の戦闘シーンに突入。今回はちゃんと取っ組み合いを見せてくれている。
このシリーズではバーサークフューラーの姿勢がかなり調整されている。具体的に言うとゴジラ姿勢。元になるキットが新しい学説寄りなので、足して半分で割ったミレニアムゴジラが一番近い。アメリカではジュラシックパークやハリウッドゴジラよりも元祖ゴジラの印象の方が強いんだろうか?
バスターイーグルとファイアフェニックス、それぞれの登場シーンの劇伴がはまってる。OP を単体で聴いていてもあんまりノれないんだけど、こうやって聴くとこのテーマも悪くない。と言うより、NO FUTURE ぐらい気に入った。
ファイアフェニックスはキットでは一体整形されている羽を一枚一枚モデリングしていて、なかなか見栄えがいい。そのうちあんな感じの改造例が出て来るかも。衝撃波で煽られていかれるバスターキャノン。ろくな整備もせずにそこらをフラフラしてたからだ(笑)。と言う訳で羽を翻してバスターフューラー撤退。……って、いざなるようになってみるとゼロよりも RD の方がフェニックスに惚れ込んでいる。
次回いよいよゼロフェニックスに合体……「ズィー ユニゾン」てなんか間抜けな字面だ。対象年齢の関係でアルファベットは扱い辛いのか? サベッジハンマーとブレードがマッハストームと RD を付け狙う理由はいつ頃説明されるんだろう?
今回改めて、タイトルエフェクトが赤と青の陰陽っぽくなっているのに気付いた。コスモスのは月と太陽と日食を表していたけど、ネクサスのこれは何を表しているんだろう?
前回の引きに続いて戦闘シーンから開始。なんかウルトラの格闘を久々に見た気がする。謎の発光とともに飛行形態のペドレオン逃亡。追うウルトラマンがいよいよジュネッスに変わったかと思ったら、そのままあっちの世界に(笑)。未だ引っ張るか。
しかし、第三話まで進んで未だウルトラマンの脅威判定を保留って事は、今までお約束で済ませてきた部分にまで踏み込んでやるつもりって事か。クロムチェスターなんかはお約束にどっぷりはまったメカだし、すべてがそうって訳ではないようだけど。
ナイトレイダーは今までのウルトラシリーズの中ではダイナのブラックバスターに一番近いらしい。視聴者に対する説明の必要性はあるとは言え、副隊長がわざわざ初任務を過ぎてからTLTの特性について説明しているのは、訓練期間中は戦闘訓練しかしていなかった為か。記憶消去の話は第二話の時点で入れておいて欲しかった。尺の関係だったかも知れない。
事件現場に乗り付けた車って、ひょっとしてプリウスだろうか?
姫矢と遭遇して後半の戦闘シーン。ううむ、前半の特撮シーンより迫力があるのはどうした事か。ウルトラがそれだけ伝統芸能って事なのかなぁ。弧門が「諦めるな」の台詞で感づいた風。副隊長が見ていた前回の変身シーンを見ていなかったんだな。ここまで早い時点で変身する人間が第三者に知れると言うのも珍しい。……いや、弧門君は主人公なので当然と言えば当然。
副隊長と姫矢の因縁は次回以降に持ち越し。と言うか伏線っぽい。連続ドラマ的なお話の組み立てはガイアでもやったが、ネクサスはそれ以上に連続性を意識した形になっている。ミニチュアの破壊とかをほとんどやっていないのは、コスモス以上に予算を削られたからなのかなぁ。最近の円谷のCGスタッフは外注も受けているらしいし、ペドレオンのCGもグロくて出来は悪くないのでそっちに予算を回したのかも知れない。
ずっと気になっているんだけど、CICルームのクラゲは一体なんなんだろうか。癒し系?
今回もウルトラマンの登場がこれだけかい! そりゃ確かに前回よりは増えているけど、鬱憤が溜まって……
主人公である弧門を視聴者と同じ視点に置く事で、TLT やナイトレイダーの非日常性を丁寧に書いている。平らなダムの壁面が唐突にせり出してカタパルトになるシーンは「押し入れの宇宙」に通じる所があって気持ちいい。
「本物のビーストはあなたを喰い殺そうとしますから」の台詞に続いてビーストが人を喰い殺している前半の戦闘シーン。前回に引き続いて CIC と現場が完全に一体化した指揮系統を強調。組み替える事で威力を調節するディバイトランチャーの特徴をこれでもかと見せる事で玩具の売り上げにも貢献。ここの人命救助が後の伏線になったりして、密度の高いシーン。
のんびりしたデートシーンに続いて後半の戦闘シーンに。弧門君にとっての初陣なのだが、隊長が躊躇しているあたり被害拡大防止の為の見殺しはナイトレイダーにとっても異例の事態らしい。引き金を引く相手が常にビーストだったと言う事は、今までビーストの活動はそれほど目立っては居なかったと言う事なのだろう。そんなピンチにウルトラマン登場、鮮やかに人質を救出し、いざ戦闘と言う所で副隊長がウルトラマンに発砲。これが引きになって次回へ。
今回の着ぐるみや次回予告の飛行形態もそうだけど、やっぱりミニチュアと3DCGとの質感のギャップは違和感がある。作り物めいて見えるので本物っぽくないと言う点ではどちらもそんなに違いはないのだけど、「見立て」の腦回路を意識的にスイッチしなきゃいけないのでしんどい。頭が固くなった証拠なんだろうな。
ところで、ガンバルクイナ君欲しいぞ(笑)。ガシャポンのネクサススイングの第二弾に入らないかなぁ。
あんまりノれないと思っていた enemy of life が英雄を差し置いて頭の中でループしている。侮りがたし小室、なんて汚染力だ(笑)。
「フューザーズ」と言うタイトルの所以でもある、合体と言う概念を説明する回(メインターゲットにはスーパーリンクと例えて説明した方が早そうだけど)。と言う訳で初っ端からキラースパイナーで戦闘開始。ううむ、やっぱりダークスパイナーは背びれがうねってなんぼのものだと思うんだが、やけに丁寧な合体の描写と言いやたらと大見栄を切る所と言い、レンダリング用に CPU 時間がいっぱいあるんだな〜とどうでもいい事を考える。
キラースパイナーからの砲撃だけでほとんどけりがついているので、組んず解れつの格闘戦にはなっていなかった。CPU 時間は増えてもモーションを付ける人間の作業時間が増えている訳じゃないからしょうがない。
サブタイトルが入った直後にエミーのシャワーシーン。RD が勘違いして入って来ると言うお約束の展開で……完全に子供扱いされている。続く買い物シーンではスイートの保護者ぶりを強調していて、尚かつ RD は否定すらしようとしない。そう言えばこのシリーズのキャラクターの年齢ってどこかに出てたっけ?
あまりにチンピラじみたドラール兄弟の挑発と言い、抑えていた筈のスイートが突然暴発したりと言い、弱小チームがチャンピオンを破ったチームと対戦すると言う無茶をやるにしてももうちょっと自然な流れを作れなかったのだろうか。サベッジハンマーが裏で動いていると言う描写も三流っぽかったしなぁ。ところどころでカットが微妙に間延びして見えるのも不満。いちいちマッハストームのロゴを効果音入りで光らせなくても分かるって。
「おわりよければすべてよし」が「最高にイカした作戦」だったチームブリッツと比べて、重鎮のマスクマンが基本に忠実なバトルを組み立てる描写が丁寧。同じ武闘会ものでもはっちゃけたキャラクターが楽しい /0 と(悪い意味ではなく)玩具宣伝アニメの王道を行こうとしているフューザーズの違いがはっきりしている。
そんなこんなでバトル本番。プロローグでも思ったけどジャミングブレードは一体どこに消えるんだろう。マッハストームもいちいち砲撃するぐらいで必殺技のごとくパーツ名を叫ばずとも良いような気が……そんな事を言い出せばストライクレーザークローはただの猫パンチだけど。戦闘機で言う所の FOX2 を分かりやすくするとああなるのかな? いつもの事ながらキットでは再現できない有線射出式の爪。「俺の気力をやる!」……精神論で片付いて欲しくはないんだけど「ゾイドと心を通わせる事が出来るほどの」「本物のゾイド乗り」としての才能の描写なのだろうか。いきなりチンピラ風情から才能を見抜く先輩キャラになったドラール兄弟の言う「あいつ」って、ブレード?
ところで活躍しているのはキラードームだけでダークスパイナーは発電機にしかなっていない気がするんだけど……まぁスパイナーの肝は名前通り背鰭だからなぁ。
OP テーマソングは割と今風で、多分ライブで聴くとすごく気持ちいいんだろうけどスピーカーからの音を聴いてもあまり気持ちよくない。タイトルが「英雄」なだけに曲の持つ世界観自体は悪くないが(多分ティガの Take Me Higher と同じで聴いているうちに好きになると思う)。TV 前提で曲を作れる Project DMM ではないんだからしょうがないのだろうか。
本編は初回なのに今までのウルトラなら確実に変化球な淡白な語り口でスタート。単に胡蝶の夢がやりたいだけなのかそれともこれからの世界観に関わってくるのかは不明だけど。サブタイトルにある夜襲者、ナイトレイダーについてガソリンスタンド襲撃事件の顛末を見せる事で紹介。見えない戦闘機、と言うのはもうSFでは定番。あくまで秘密裏に戦闘が行われるってことは、未だウルトラマンサイズの異生獣が現れてはいないと言う事なんだろう。
続いて主人公の紹介とナイトレイダーへのスカウト。もうここまででシリーズの伏線になりそうな事象が目一杯詰まっているんだけど、ちゃんと消化されるのかなぁ? ガイアみたいに丸投げしたみたいな最終回は困る。一通り紹介が終わると次の異生獣襲撃事件に移り、後はスピーディに展開する。
時計の針がだいぶ進んだところで、やっとウルトラマンが登場……ってこれだけかい! 最近のウルトラマンは装飾過多だと思っていたけど、最近の高精細なTVで見るには案外アレぐらいごちゃごちゃしていた方が巨大感を出せるのかも知れない。初回と言う事で、「銀色の巨人」を目撃したあと遅れて来たナイトレイダー隊員と邂逅した時点で終わり。ウルトラの初回にしてはウルトラマンが全然活躍していないと言う、まるでウルトラ Q のような話だった。この調子で一週間待たされるのはストレスが溜まりそうだ(笑)。
ところで CM やアイキャッチで玩具を売る気満々のストライクチェスター。ガッツイーグルも確かにγ号が割り喰っていた印象はあるけど、クロムチェスターのγ号はちょっと無理すぎる気が。自分の頭が固くなった証拠なのか。横向きにキャタピラが付いているように見えるのでこれが変形して戦車になりそうな気配はある。
米国での /0 の人気を受けて制作された ZOIDS FUZORS。日本での放映に併せて今まで発売されていたキットもアニメの彩色で再発売。おかげで CP を買い損ねたケーニッヒウルフも Mk-II としてセットで手に入った。と、キットの話はまた別に書くとして、期待の新シリーズの感想を。
あまりノれない OP テーマソングで初っ端から「地球」とか言ってしまっているのは大丈夫なのか。惑星 Zi の話なのに。いや、設定上はバトルストーリーの延長なので、物語後半で Z ナイトとリンクするとかだったら話は別だけど(笑)。本編直前のサブタイトルで流れた、OP 曲のサビを切り出したジングルの方が耳に残っているのはいいんだか悪いんだか(それも同じ音がビートしているだけの)。
CG のスタッフが変わっているらしいので /0 のノウハウがリセットされていないか心配だったけど、砲撃を受けて転がった後に激しく首を振り気を入れるライガーを見て安心した。前作の最終回に対する美化を差し引かなくても第一話でこれだけ動いていれば十分楽しめる。以前海外のサイトで見た通り、レンダリング方式が微妙に違っていて輪郭線の強調はやっているけど塗りはグラデーション。コンピュータの性能が上がった恩恵か。然程違和感無く見れた。
取り敢えず初回なので世界観の説明とキャラクターの顔見せとしてはこんなもんだろう。「伝説のゾイド」なんて触れ込みであっさりゼロファルコンのシルエットを出したりして、未だ出てもいないファイアフェニックスを途中でジェットファルコンに替える気満々なのが見て取れる。まぁその、OP のマトリクスドラゴンなんてキットの位置づけからすればどう考えても中ボスなんだから、ラスボスはセイスモサウルスかデスザウラーなんだろうな。BLOX が普通に居る世界でキラースパイナーの合体ぐらいで驚くのは不自然な気がしたけど、ゾイドが何かすら知らない層も相手にする事を考えるとそれくらい親切にしても罰はあたらんか。
そんな訳でオフィシャルサイトも ZOIDS アルティメットウェブとしてリニューアル。完全に FUZORS を売り込む体勢になっている。ただ、アニメに出る予定は無いとは言え番組内でキットの CM を出している上、改造グランプリのメインプロダクトでもある三匹の虎伝説の情報まで削除するってのはどうかと。
P_BLOG を XREA に設置する方法のメモ。基本的にマニュアルにある通りにするだけ。ここでは MySQL データベースの作成作業は省く。
まず、広告免除サービスを受けておらず自動的に挿入される状態だと不具合が発生しやすいので、インストールするディレクトリの .htaccess ファイルに LayoutIgnoreURI * と言う行を追加して広告の自動挿入機能を切ってしまう。作業終了後ちゃんとこちら側で広告を挿入するよう設定しておく事。
展開したアーカイブに含まれる include/user_config.inc.php ファイル中の変数をそれぞれ以下のように変更する。
$dbname = "ユーザ名";
$host = "localhost";
$user = "ユーザ名";
$password = "FTP のパスワード";
これ以外の変数は P_BLOG を複数設置するのでなければ変更の必要は無い。
FTP でサーバの public_html 以下の公開ディレクトリに展開したアーカイブを置いた後、ブラウザで SETUP ディレクトリにアクセスする。この時点ではまだファイルのパーミッションを調整していないので、警告が出て次のステップには進めない筈。FTP クライアントで警告に従ってファイルのパーミッションを調整し、しかるべき状態になれば次のステップに進めるようになる。インストールが完了したら、FTP でサーバに置いた SETUP ディレクトリを削除する。
以降は admin/login.php からログインして P_BLOG の設定を行うが、この時点では記事を投稿出来るユーザは登録されていない。まずアカウントマネージャに MySQL のユーザ名とパスワード(FTP のパスワード)でログインし、記事を投稿するユーザアカウントを作成する。ややこしいのだけど、アカウントマネージャにログインする為のユーザ名と記事を投稿するユーザ名とは関係が無いので注意。同じでも構わない。
後は普通にログインし、環境設定で各項目を設定すれば良い。
必要なら、広告を挿入するように調整する。v.1.0b20 現在、include/user_include/contents_top.inc ファイルは全てのページに反映される訳ではない様子なので、include/fnc_base.inc.php ファイルを直接編集して広告表示の為のコードを埋め込む。ファイル中、body 要素の開始タグの直後に以下のようなコードを挿入する。
<div>
<a href="広告のリンク先の URL">
<img alt="" width="468" height="60" src="広告の画像の URL" />
</a>
</div>
それぞれの URL は管理画面の広告 HTML の項から得られる。div 要素に適当な class 属性値を与えておくとスタイルシートでの調整が楽になる。
B-CASゾイドの完成型であり、原型でもあると言って差し支えないだろう。それを象徴するかのように世界観も100年の時を隔てて国家間戦争から企業間紛争の時代へと突入している。
実はこの二つのゾイド、記事を書くまで最後まで分けてエントリーしようか一緒にエントリーしようか迷っていた。ワイツウルフもサビンガも、二つで一つのプロダクトと言って差し支えない程に融合していながら、同時にそれぞ単独のプロダクトとして見ても十分な魅力を誇っている。
ワイツウルフの大きさはケーニッヒウルフとシャドーフォックスの間くらい。ギアボックスの大きさを考えると、ケーニッヒも実はこのサイズだったのではないかと言う気がして来る。ライガーの跡を継ぐ主役級ゾイドだからと言う事でボリュームアップされたんじゃないかと。
ケーニッヒはそのボリュームアップの分だけ体に埋まった地味な所に連動ギミックを載せていた。対してワイツは回転軸だけを外に出し、連動ギミックを外付けにする事で本体をコンパクトにまとめている。その連動ギミックもケーニッヒのそれのように地味なものではなく、問答無用で律動する火器と言う単純且つ分かりやすいものになっている。
ガンユニットとブースターが取り付けられる背面のBLOXジョイントは丁度回転軸を挟み込むようにして肩と尻に二つずつ配置されているのだが、この尻側のジョイントの位置をもう少しだけ調節して、ガンユニットを前後反転させて取り付けられるようにしておけば組み替えの幅が大きく広がったかも知れない。この点はちょっと惜しい。うまくすればそう言うジョイントが作れそうな雰囲気だが。
あるいは、もう少しジョイントと回転軸の位置を汎用的なものに調節してゾイドコントローラーのように規格化、外付け汎用連動ギミックCPをラインナップしても面白いかも知れない。イメージとしては、ダークスパイナーの背鰭とワイツウルフのガンユニットが交換出来るようになる感じ。
本体側面、前足と後ろ足を繋ぐクランクの内側に何やらBLOXジョイントが作られている(クランクと干渉するので直接BLOXパーツを付けたりは出来ない)のだが、これは将来何かに使われたりするのだろうか?
首の部分にもBLOXジョイントが大きく穴をあけており、ワイツタイガー時はサビンガの装甲が覆うのだが、ウルフ時は何も付けておらずコクピットの真後ろにあるので思いの他目立つ。パーツの合わせ目に何のフォローも無いのが情けなさに拍車をかけている。
タイガー時には、レオストライカーのザンスマッシャーに始まりディスペロウやゼロファルコンにも採用された「被せる」爪を付けるのだが、流石にこれをサビンガに付けておくのは無理があったらしくウルフが脇に抱えている。
ちょっとした事なのだが、この爪と本体の色が同じメタルグレーになっているお陰でかなり大きなパーツなのに違和感なく収まっている。装甲が膨張色の白なのもその為か。ただ装着の為のモールドがやや浅く、削れてしまわないかと心配になったりするけど。ちなみに名前はワイツクローフラップ……フラップなのかこれ。
どっちにしても見えなくなる場所なのに、タイガーとウルフそれぞれの顔の基部になる上顎に「歯茎」がモールドされている。やはり組み替え遊びを行う事を念頭に置いて、組み替えている最中でもその世界観を感じられるようにする為だろうか。
ワイツウルフからワイツタイガーの素体となると言う要素を取っ払ってみると、2000円もするキットなのに足も曲がらないのは残念だ。ただし、これでもかと言う程付けられているBLOXジョイントの数は単純なカスタマイズのし易さと言う意味で評価出来る。
スナイプマスターが三つものCPと共に汎用ジョイントを沢山抱えて登場したのと同じだ。ワイツウルフには既にその数が20に登るBLOXと言う素材が控えている訳で、常に「自分だけのゾイド」を作る事をゾイドの遊びの主眼に置いて来たトミーにとってはこれが新しい出発点となる筈だ。
サビンガの特徴は、まず二個のヘッドパーツだろう。ムササビのそれはきりっと精悍な顔立ちで、そのままレオブレイズの体に付けても通用しそうだ。一方モモンガは目がクリッとした非常に可愛らしい顔立ち。同じく可愛らしい顔立ちのナイトワイズ並みに扱いづらそうで、個人的にはムササビのだけで良かった気がする。ヘッドパーツの種類が増える事それ自体は歓迎したいのだけど。
白い装甲パーツは全てタイガーの装甲になるが、コクピット脇やカウル、尻尾のパーツは通常のBLOXの装甲としても普通に使える。流石にタイガーの下顎やハッチは処理しきれておらず、目立たぬよう腹部装甲に付けておくに留まっている。
足が爪先まで一体成形なのは残念だが、コクピットはBLOXの基本に沿った汎用的な形状だ。ボルドガルドと同じく脇にジョイントがあるお陰で火器を付けやすい。BLOXの基本と言えば、再びJ2ランナーが添付されるようになった。やはりジョイントの数や種類と言うのはチェンジマイズの幅にダイレクトに響く。スティルアーマーあたりからコスト削減の為にランナーが減らされたのかと心配していたのが、これは嬉しい。
特筆すべきはやはりウイングスラッシャーだろう。構造としてはゼロイクスのカッターフェアリングが一番近いか。モチーフであるムササビやモモンガの皮膜を表現すると言う意味では疑問が残るが、ボルドガルドのブレイクスパイクと同じく大きくてイメージの掴みやすい、チェンジマイズに使いたいと思わせる形状だ。
サビンガを単体のBLOXとして評価すると、やはり腹部装甲の不自然さや一体成形の足がネックになるが、J2ランナーの再添付を評価して90点。ワイツウルフとの連携を含めて110点としておこう。
ワイツタイガーは素体が貧弱であると言うCASの弱点を、痩躯の狼から筋骨隆々の虎へとモチーフをシフトすると言うアクロバットを行う事で見事に克服して見せている。がモチーフをシフトすると言っても体のサイズそのものを変更する訳ではないので、顔以外にやる事は足回りのボリュームアップになる。それも爪と前足はウルフ自前なのでフォローすべき部分は後ろ足だけ。と言う訳で、サビンガの装甲の7割は顔に割かれる。流石にサビンガの装甲になっていただけあって、面の皮が厚そうなふてぶてしい顔つきだ(笑)。とても別のゾイドの装甲になっていたとは思えない程しっくりしたデザインは流石と言った所。
一方で、装甲もウイングスラッシャーもとられたサビンガはどうなるかと言うと……丸裸の鼠になる。流石にあの小さめの体躯に標準サイズのBLOXを丸ごと預けるのは無理だったのかも知れないが、ワイツタイガーのコアはワイツウルフとサビンガの二つに分けられたと言う設定なのだから、せめてサビンガのネオコアだけでもフォローが欲しかった。
トミー自身でそれぞれの四足歩行ゾイドの違いなんかこんなもんだと証明して見せているような気がしなくもないが、それでもこれだけ破綻なくモチーフを変更可能なのは凄い事だ。逆に、TB8に挑戦するのはこの後でも良かったのではないかと言う気もする。僕自身のワイツタイガーに対する評価は思っていたよりもだいぶおとなしく、何と言うか、ワイツタイガー一匹とワイツウルフとサビンガ二匹のどっちが好きかと言えば、未完成な所を含めて後者が好きだ。
砕け散るまで戦え!
名前が先に来ているものの、この作品で暴れるゴジラは脇役に徹している。多分、メカゴジラ/機龍とその操縦者である茜に感情移入出来るかどうかが、この作品を気に入るかどうかの分かれ目だろう。
僕が昭和ゴジラ作品の中では最も多く見返したのがゴジラ対メカゴジラだった。だからその面影が挙げていけば切りが無いほど映像の端々に挿入されているのは嬉しかった。
何よりもかつてのゴジラの皮を被ったメカゴジラと今回のメカゴジラの皮を被ったゴジラである機龍の存在がちょうど対称に位置している事もある。ヒーローに落ち着くしかなかった昭和のゴジラと、そのアンチテーゼとして最高のヒールであったメカゴジラ。同じようにヒールに徹しなければならない平成のゴジラと、まぎれも無く初代ゴジラの血を継いでヒーローとなった機龍。だから、僕は機龍の虜になった。
一方で、冒頭で挿入されたモスラとサンダ対ガイラの映像や、特性自衛隊の中核として描かれるメーサー車にはさほど感慨が沸かなかった。
特撮は冒頭の暴風雨の中での戦車戦と、中盤の八景島での暴走と、クライマックスの品川戦が見所になる。
冒頭は基本的にゴジラ対自衛隊なので非常にオーソドックスに出来ていて、過不足が無い。そのトーンは八景島へのゴジラ上陸シーンまで続くのだが、機龍が関わると徐々にトーンがケレン味へとシフトしていく。それはシーパラダイスでのゴジラの破壊活動と、その後暴走した機龍によるビル街の破壊活動に顕著に現れている。やはり、機龍のヒーロー性に因る所が大きいクライマックスの怪獣プロレスを見せるには必要な事だろう。
そしてその怪獣プロレスだが、機龍は搭載したギミックを駆使してあの手この手の展開を見せてくれる。ゴジラ対メカゴジラで同じ絵を繰り返し見せられたのには流石に食傷気味だったので、ここが楽しめたのは良かった。茜が機龍に乗り込む展開は少々無茶だと感じたが、まぁヒーローロボットのお約束と言う事で許容範囲。
人間側のドラマはどうだったかと言うと、これはちょっと困っている。
心を閉ざしていた茜が湯原親子や機龍隊員達との触れ合いの中で心を開いていく、と言う枠は見える。実際機龍隊の中で特に攻撃的な態度を茜に取る葉山がクライマックスに無茶な行動を見せ、そして茜がそれに負けず劣らず無茶な行動に出るあたりは、スピード感のある見せ方も相まって感情移入出来た。が、むしろ茜にとって心を開く直接の要因である筈の沙羅との会話は噛み合っているようには見えず、そして共に「望まれずに生まれた命」である機龍との仲間意識の意味が「生きていちゃいけない命なんて無い」と言う沙羅の言葉で破綻している。
僕自身はVS世代なのでゴジラと人間が共感する事に違和感は感じないのだが、上記の理由からどうにもこの辺りのシークエンスが消化出来ない。機龍が好きなだけにここですっきりしないのは残念だ。
とは言え、機龍の活躍をもっと見たいと思える程にのめり込む事が出来た僕はこの作品を高く評価したいと思う。ただ、機龍がどうしても醸し出してしまうヒーローのチープさは、許容出来ない人はいるかも知れない。
電動デュアルバトル BLOX 第一弾のうち一つがこのディメトロプテラ。
BLOX と電動ポップアップキットと言う二つの要素の擦り合わせと、プテラノドンとディメトロドンと言う二つのモチーフの擦り合わせを同時にやっている訳で、これで 2000 円弱と言う値段に押さえた事に感心すると同時に、しかし BLOX としても電動ポップアップキットとしても 2000 円弱でこのプレイバリューは食い足りない、と言うのが正直な感想。
名前こそ「ディメトロ」が先に来ているけど、パッケージは完全にプテラノドンモードが主でディメトロドンモードは従になっている。それもその筈、プテラノドンモードは航空ゾイドの代表格であるサラマンダーの意匠も借りる事で無難にまとめているのだけど、ディメトロドンモードはその割を食ってかプロポーションに無理がある。
電動 BLOX であると言う点を除けば、このキットの肝はゾイド特有の大きく穴の開いた翼を(恐竜の)ディメトロドンの帆にも見立てると言うそのアイディアにある訳で、(電動ポップアップキットの)ディメトロドンやゲーターの意匠を借りるわけにはいかない(ディメトロプテラの)ディメトロドンモードでは、特に尻尾の周りの破綻が顕著だ。
なのでパッケージでは尻尾が極力目立たないようなアングルの画像ばかりになっている。
電動 BLOX 共通の動力部となるTB8だが、モーターやギアボックスをここまで小型化して詰め込んで、しかも変形までできると言うのが凄い。反面、おかげでパワーがほとんどゼンマイ以下で、パッケージで示されているチェンジマイズ例に耐えられるかどうかすら怪しい。
二つのモードを擦り合せるから歩行ギミックは簡素で大味な機構になっており、パワー不足と相まってどちらのモードも歩行する姿はかなり頼りなく、より低いクラスのゼンマイゾイドよりも非力な印象を受けてしまう。
共通規格のジョイントを使っているパーツも多いのだが、全体的に小さい中に二つのモードをフォローするパーツを詰めるので勢い専用のパーツが多くなり、結局チェンジマイズの素材として見ると潰しが効かないものばかりになっている。
単純に BLOX の世界観の中で見ると、TB8そのものが強化されたコアブロックであると説明されているのに何故か銀色のコアブロックが付属していて、通常の陸ブロックも空ブロックも無いと言う点も気になってしまう。
全体的に、開発にかかったであろう労力を思うとマイナス点の目立ってしまうゾイドだと言うのが僕の感想。
ディスペロウのようにモードチェンジによるモチーフ変更の無いただの電動 BLOX か、あるいは電動ギミックの無いデュアルバトル BLOX だったならもっと完成度が高かった筈だと思う一方、それはそれでそんな安直な製品で満足して欲しいとは思わない訳で、TOMY のアグレッシブな商品展開には期待できる。
僕がスピノサパーに関してスピノサウルス型ゾイドのあり方を書き散らした後、まるでそれをなぞったかのようなダークスパイナーの出現に心底驚いたのだが、予算の都合が付かず購入出来ないでいた。それが TOMY に悪いような気がして非常に居心地が悪かったのだが、ようやく購入したのはディメトロドン発売直後。何だか因縁めいた購入になってしまった。
ジャミングブレードは表面がマットな状態でパッと見で通常のパーツと見分けがつかないが、微妙に弾力のある素材になっている。僕の経験上ディメトロドンはまず背鰭から壊れていた。多少の衝撃には耐えられるように開発チームは材質を選択したのだろうか。ブレードには多少のモールドはあるものの基本的にすきっとしたものになり、更にその尖端にはクリアパーツを埋め込む。ただの板ではない事を演出するのにディメトロドンがとったパイプ状のものをごちゃごちゃと貼る方法に較べてずっと簡素で豪華だ。
僕がかつてディメトロドンを組み立てた際に一番難航した背鰭のギミックは、既に組み立て済みのユニットになっていて、ブレードを差し込めば完成だった。少々拍子抜けしたのだけど、キットのギミックと強度を考えるとこれで正解だろう。
結構大きなマシンガンがノーマルではジャミングブレード基部、肩口についているのだけど、無い方がすっきりしていてかっこいい。これ、企画段階の BLOX のジョイントのテストケースだと思うのだがどうだろう? 外したマシンガンは手にあるジョイントに左右を入れ替えて上下逆さまに付けるといいかんじに。ただこうするとうまくジャミングモードに変形出来ない。
スピノサパーで僕が文句を付けていた鰐口、ダークスパイナーではちゃんと再現されている。
ディメトロドンは四足歩行故に体は常に安定していたので、背鰭のうねうねギミックが非常に映えていただが、ジェノザウラー系統の常として歩行の際には体が大きく左右に揺れてしまい、その為にうねうねが映えない。
帝国ゾイドとしては非常に珍しい事にコクピットはキャノピー式。しかし、その上からかぶさる様に頬パーツがかぶさり、帝国らしさを演出している。デザインとしては面白いのだが、はてこの構造に一体どのような理由を当てはめればいいのだろうか?
カウルに一つづつ放熱口らしきスリットがあり、これが別パーツなのは構わないのだがやたら小さくて分解も出来そうにない。
尻尾はジェノザウラーの様に振ればしなる。動力からは完全に独立しており、動きは歩くに任されている。なのでバーサークフューラーに較べてしなやかに曲がるのだが、ジャミングモードへの移行時は手動で放熱フィンを開く必要がある。ここはやはり腿の放熱フィン共々モード移行時に自動で開いて欲しかった。組み立てLvは跳ね上がるかも知れないけれども。
同じジェノザウラー系のバーサークフューラーに較べて特筆すべきはその足の長さ。電池と回転動力伝達ギアボックスの関係で明らかに胴体はダークスパイナーの方が太いが、足の長さとカラーリングとが相まって非常にスマートに見える。バーサークフューラーが少々ちんちくりんに見えてしまうのと対象的だ。これは両者の設計思想の違いに帰因するのだが、その話はまた別に書こう。
ダークスパイナーのディメトロドンの進化系としての完成度は満点と言って良い。今はもう再販されているが、ダークスパイナーが発売された当初はディメトロドンの再販はもう無いと思っていた。今でも、懐かしさでディメトロドンを手に取るのでなく、単純にゾイドの新規購入で両者を考えるならダークスパイナーが良いと思っている。
THE BLUE PLANET がムサシ最後の決戦じゃなかったのかよ! とお約束のツッコミを最初に入れておいて。
細かい事だが、THE FINAL ODYSSEY 以来定冠詞+単語二つの英字サブタイトルと冠詞を省いたカタカナサブタイトルが恒例だったのだが、今回はパンフレットにもポスターにもカタカナサブタイトルが無い。
ムサシとフブキの再会もそこそこにグローカーの襲来とコスモス再来、そしてジャスティスとの対決(実質 VS なのはここだけなのは仕方ないと言えば仕方ない)、掴みは豪華で充分。コスモスがちゃんと捌いて滑ってくれるのが嬉しい。……そのモードで出来るなら TV 版でもやって欲しかったが。
ムサシが合体するまでコスモスがスペースコロナモードのままだったってことは、コロナモードとエクリプスモードは地球ローカル(?)なモードだと言う事だろうか。まぁ、少なくともエクリプスは地球みたいに条件が揃わない事にはなれないのかも知れない。
物語の冒頭部分でコスモスが死に、ムサシが行方不明になってしまうので勢いその語のお話はフブキ隊長率いる新生 EYES とジャスティス/ジュリ(劇中ジュリと名乗った覚えが無いのだが、ムサシだけが最後にそう呼びかけていたのは何故だろう?)が中心になって進む。
TDGN 陣が進める作戦は、EYES の対比として、TDGN の延長にあると見る事も出来るだろう。彼等と共に会議室に並ぶ某国代表は……あれ多分 10 月に完成したと言う脚本ではあそこまで露骨じゃないだろうなぁ。多分現場のアドリブだと思うけど。
ジュリ街町中を歩く、と言うより突っ切って見て回るシーンでは、根源破滅教団ならぬ破滅系ラッパー(?)演じる Project D.M.M. に注目。……エンディングテーマ曲と同じミュージシャンとは思えん(笑)。お約束の暴走族を叩き伏せ文字どおり締め上げるシーン(ちょっと MATRIX が入っていたのは内緒だ)では「グキッ」とか尋常ならない音がしたんで殺したのかと思ったけど、締め上げられた側はピンピンしていた。いや、ジャスティスの論理なら殺してしまってもおかしくないんだけど、流石にそこは子供に配慮したか。
フブキを除く THE EYES の隊員達のその後の役職について、パンフレットを見る前に服装と付けているバッジから推測するのも一興だろう。並んでいるアルファベットが何の略なのか気になる。しかしドイガキ、そこは「コスモスの生体反応」ではなくて、「1420 MHz の電波」と言うべきだ。
子犬のコスモスと少女に琴線鳴らされっぱなしのジュリはいよいよデラシオンへの反逆を決意する。ジャスティスの行動原理をアグルと同一視する向きもあるけど、中身は全然違う。アグルのそれは科学者として理詰めで到達した結論を貫く為のものだが、ジャスティスのそれは一度裏切られた事に対するトラウマが原因だ。突っ張ってるが根はお人好しキャラなのだ。
クライマックス直前のムサシ/コスモス復活。ティガで「光」と呼び換えていたものを「思い」と直裁に表現している。そして、「思い」を持ち寄るのは見ず知らずの一般人ではなく、ムサシとともに時間を過ごした人たち。シルビィの時間が省かれていたのはなんだが。ムサシが THE FIRST CONTACT でコスモスを助けられたのも、光量ではなく思いの問題だったのだろう。
しかし、やはり復活はロケット砦ではなくてエクリプスと同じファーストコンタクトの場所でやって欲しかった。折角集まった人達が復活後は用済と言わんばかりにギャシー星人の投影する映像を見ているだけ、と言う絵も今ひとつだった。いや、これ以外の見せ方があるのかと問われれば言い返せないのだけど。
グローカー最終形態との決戦を迎えてウルトラマン二人も新モードに……なるんだけど、どうもバンダイから資金を引き出す為だけに出したような気も。
特にスーツデザイン、シルバーのベース、ゴールドのアクセント、二色のラインにプロテクタと言うTDG以来の路線をしっかり守ったそつのないデザインだけど、逆に言えばそれだけ。スタンダードモードからしてTDG路線なのがはっきり分かるジャスティスはまだしも、ルナ、コロナ、エクリプスとTDGとは違う路線でやって来たコスモスにあれはちょっと残念。その上、スーツが妙にチープに見えてしまう。
加えて、ファイティングポースにもあまり変化が見られないと言うのもあるだろうか。まぁ、映画一作の為に奇抜なポーズは付けてられないかも知れない。デザインにしろポーズにしろ、今のウルトラマンはやや飽和状態にあるとも言える。
グローカービショップの光弾乱れ打ちで期待したんだけど、コスモスはバリアで必死に受けるだけで捌いてはくれなかった。広い怪獣運搬ロケット発射場とは違って町中の被害に配慮した、なんて説明もありえるか。二人で一緒に滑って打撃をやったのはマル。
ギガエンドラはどうしても ID4 を連想してしまうので、ひょっとして最後はフブキの特攻だろうかと思ったが、流石にそこまで露骨な事はやらなかった。て言うかそれじゃレジェンドの立場が無いし。
でその問題のレジェンド、二つの新モードのおとなしさに較べるとこれがまた突き抜け過ぎていて、ちょっとごてごてしている。腹部にある紋様はウルトラサインだろうか? ヘルメットをかぶっているようにも見える頭部、体を走るように配置されている白いライン、今までの生地を貼りあわせただけのものではない丸みを帯びたプロテクターと、ウルトラマンとしてはかなり冒険的なデザインだ。そのソースをもう少し二人にも分けてくれと言いたくなる。頭部のデザインのおかげで覗き窓の位置が下から上になり、他のウルトラマンに較べて小顔に見えるのは狙ってやったのか違うのか。
合体すると言うシチュエーション自体は良いのだけど、それを説明する為だけにギャシー星人にまるでそのままな伝説を語らせるのはちょっとヤラセが過ぎる。
最近の特撮映画はおいしい所をスタッフロールの後ろに持って来るのがフォーマットになりつつあるけど、THE FINAL BATTLE もご多分に漏れずスタッフロールで席を立ってはいけない。ただこれはコスモスを最初から最後まで見てくれた人の為のご褒美と言った感じ。僕はいくつか意味を汲み取ったけど、この映画だけを見に来た人には分らないだろう。
この映画はラストと同じようにシリーズを通してみないと分からない部分も多い(特に主役である筈のムサシ探索に関わる登場人物は数が多過ぎて訳が分からないだろう)が、前述したジャスティス/ジュリの心変わりの過程を見ても十分楽しめる。特に登場時は無表情だったジュリがエンディングで見せた「人間らしさ」は必見。
今作のストーリー/プロットの半分はコスモスのテーマに沿っているが、もう半分はコスモスのテーマとは全く相容れないように感じる。テーマに沿った半分とは海底にブルーエリアを作ってひっそり暮らしていたギャシー星人の存在であり、反した半分は侵略を繰り返し自らの生息圏を拡大するサンドロスの存在だ。
地球で普通に暮らす海棲怪獣であり、アノマロカリスの様な鰭とエイの様な体格を持つレイジャと、その対照に砂漠を好み他の惑星を滅ぼしながら生息し、ガメラとレギオンを足して2で割った様なスコーピス。レイジャのバックグラウンドにいるギャシー星人は人間を危険な存在と見なしていたが、交流する事で最終的には人間を理解するまでは、顔を無くしたノンマルトに対するコスモス流のオマージュだったと判る。特にギャシー星人が人間を理解する第一歩、シャウがムサシ達のシャンパン掛け合いパーティを見てそれを一人で再現するシーンは切なく、最も感情移入出来た。そこまではいい。
問題は、スコーピスのバックにいる肝心のサンドロス、これがガタノゾーアのデッドコピーでしかなかった事だ。コスモスを追い詰めた段に至っては今時どんな悪役も吐かない様なチープな台詞を垂れ流してくれるのでカッコ悪い事この上無い。こう言う敵を登場させてしまえば慈愛も保護もへったくれも無い。コスモスのテーマに沿わせるなら、自分の生息圏を確保すると言う理由を持つ以上、前作のバルタン星人と同じ落しどころかあるいはもっと突っ込んだ所へ持って行けるはずなのに、TDGの焼き直しにしかなっていなかった。ティガ・ダイナのゲスト陣がいるのを見ても、平成ウルトラマンのスタッフはティガの世界どころか平成ウルトラマン全てをガタノゾーアの呪縛へ押し込めようとしているのではないかと思ってしまう。
更に言えば、サンドロスの存在そのものがギャシー星人の人間を敵視するその理由を希薄にしており、バルタン星人が非常に忠実に前身をなぞりながら理解しあうと言う姿勢を見せたのに比べて、ノンマルトが人間を敵視する理由の大半がギャシー星人には欠落している点が残念な所か。残念な所と言えば、エンディングテーマの君にできるなにかが前作と比べて余り内容とシンクロしていない所も。むしろTVシリーズの現エンディングテーマの心の絆の方が良かったように思う。
さて、ここまで一度も触れなかったが、おそらく今作の半分がコスモスのテーマと相容れなくなった一つの要因であろう不遇のウルトラマン、ジャスティスである。優しさ、強さ、勇気と来て次に正義? ウルトラマンの様なセブンの様な微妙な顔付きだがボディのラインはガイアに近い。これはエクリプスモードとの対比もあると思うが、コスモスの後番組として企画されていた事を考えると、むしろコスモスの持つテーマが平成ウルトラマン(及びそのスタッフ)の中ではむしろ異端だったのではないか? それだけにコスモスのテーマがTVシリーズと今作とで消化不良だったのが惜しまれる。
バーサークフューラーを購入したのは、そもそもこのシュトゥルムユニットの装着した姿を見て欲しいと思ったからだが、よく考えるとバスタークローの代わりにエクスブレイカーってグレードダウンにならないんだろうか?
バスタークローは一応かのマッドサンダーの必殺武器でありデスザウラーを葬り去ったマグネーザーが元になっているんだから、エクスブレイカーよりはずっと強力な筈。そう言えばジェノブレイカーのフリーラウンドシールドはEシールドよりも強度が高いとか言う設定があったから、マグネーザー+Eシールドは攻撃力が高く、エクスブレイカー+アクティブシールドは防御力が高いって事でペイするのかな? 写真で見て想像したよりずっと(アームがバスタークローのと共用なので、その厚みだけ)胴体から離れているのがちょっと意外だった。バーサークフューラーって、小型ゾイド以上に「外付け」な感じがする。あと、この赤い色にも賛否両論ありそうだが、僕はギリギリで否だ。一応、特殊装甲であると言う設定はあるが、後述するデザインの良さもあるのでカウルやシュトゥルムブースターと同じ明るいラベンダー色で十分だと思う。
もう一つの目玉であるシュトゥルムブースター。バスタークローの代わりにハイマニューバスラスターの外側に付け加える感じ。実はアクティブシールドにもスラスターらしき排気口が掘られていて、一体いくつのスラスター/ブースターを付けているのやら。ブースターパックとのジョイントにはバスタークローのと同じ変わった素材が使われていて、動かし易く、それでいてきっちりホールドされる。ギミックとしては特筆するべき部分は少なく、イェーガーユニットの大型イオンブースターは横向きの自由度が高かったがこちらは縦向きの自由度が高い。開くギミックはあるもののイェーガーのそれにあった複雑な機構は無く、ただ単に開くだけ。
シュトゥルムブースターの最大の特徴は、そのデザインにある。平面で構成されながらも剣先の様な鋭い曲線を彷佛させるシルエットと楔形に掘られたモールドが後述するヘッドアーマーやカウルと統一されていて、ライガー・ゼロの様に派手なデザインコンセプトの変更が無いシュトゥルムユニットに個性を与えている。
ただ僕は、すらっとしたシルエットのシュトゥルムユニットの中で唯一ごつごつでこぼこした感のあるこのヘッドアーマーだけは不満だ。ジェノブレイカーのトップソードの様な目立つギミックがある訳でなし、一体何でこれがあるのかいまいち解らない。これは最初に組上げたあとに真っ先に元に戻した。
アクティブシールドとのジョイントと化すショルダーカウルは割愛するが、スラスターが増えるレッグカウルは四角い面が減らされて前述のデザインで纏まっており、その上構造が単純化されている。すねにあった開閉するスラスターは省かれ小さなモールドだけが残り、ショックアンカーは片足の両側に細いアンカーを二つではなく真ん中に太いアンカーを一つになった。いくつもあるダボと穴を気にする必要も無いし、三つもの部品を片手で保ちながら穴を気にしつつ併せるといった必要が無いので、標準のものに比べて随分と組み易い。と言うか、何で最初にこのカウルにしなかったのか不思議。ただ、腿のカウルのスラスターは普通一体整形しちゃうもんだと思うんだけど、何でわざわざニコイチさせたんだろうか? いや、それでより細かく成形出来るんだとすればそれでいいが。
おしまいにパッケージの話を。本体同様、でかい割にその体積のほとんどが無駄になっている。だいたい、ライガー・ゼロの各種ユニットと同価格帯のパッケージがケーニッヒウルフのパッケージとほとんど同じ大きさになると言う事からしておかしい。……このサイズの箱の方が安く作れたり安く運べたりするんだろうか?
ガンスナイパーの後継機と言う事なので各種カスタマイズパーツと一緒に購入。最初はMk-IIと言う名前だったらしいのだが、新ゾイドではシールドライガーにDCSとしたりゴジュラスをジ・オーガとしたりMk-IIと言う呼称を避けているのか、新ゾイド以来初めてのMk-IIになるかと思いきやスナイプマスターと言う呼称。やはりMk-IIと言う名前を避けているのか? ただ、Mk-IIと言うにはちょっと形が変わってしまっているけど(ジェノブレイカーこそジェノザウラーMk-IIの名に相応しいと思ったりするが)。
ハッチがぐらぐらでパカパカと開いてしまうのでやはり瞬間接着剤でジョイントを太らせたのと、しっぽの先だけ噛み合わせが悪かった。頭部は珍しく上顎が開閉する様になっていて、その事が後述のフォルムにも多少の影響を与えている。改良されている点は、ガンスナイパーやスピノサパーと違ってちゃんと歯が噛み合って口が閉じる。
ガンスナイパーからの細かい変更は、まず前足の爪が大きくデフォルメされた。ちょっと貧弱だった爪が大きくナイフ状になっている。根元から弧を描くヴェロセラプトルの爪とは違い、両刃の鎌の様になっている。これが功を奏して攻撃性を演出しているのと、この形のお蔭でこの爪を肘にあたるまで下に向かって閉じてしまうと丁度鞘に納めた様に見える。動きはしないが足の爪も同様大きくデフォルメされたが、もっと面白いのはそこにデュアルアンカーを付け足した事。丁度ジェノザウラーがショックアンカーを固定する様に爪がスナイプモードの際のアンカーとして機能しているのだ。
容姿も大きく変わっていて、ゆっくり弧を描いていたしっぽは直線になり、ぐっと持ち上げていた鎌首はすらっと前へ延ばされている(実際に背中や頭の位置等はほとんど変わっていないのだが、ここはデザイン上)。これがキャノピー式ではなく密閉式のコクピットを採用している事も相まって小さなバーサーク・フューラーと言った趣がある。僕としては、巨体のバランスをとらなければならないティラノサウルスとは違ってダチョウ恐竜とも言われるヴェロセラプトルなんだから首はぐっと反っていて欲しいのだが、最近の学説では違うのだろうか?
装備はぐっと減り、その名の所以であるしっぽのスナイパーライフルは継承されたけれども、スラスター/ミサイルランチャーユニットや腕のビームマシンガンは無く、その代わりに新しくスナイパーズシートが背中に加わっている。どうしても耳に見えてしまっていた後頭部のブレードアンテナは一つになり(ジュラシック・パークIIIのヴェロセラプトルの親分の頭に生えていた羽飾りのつもりだろうか?)、スナイパーズシートに対物アンテナが丁度耳の様に生えている。パッと見の印象としては、ガンスナイパーの頭部が背中に移ったと言う感じだろうか。背中にイオンチャージャーとしてあったゼンマイ用六角ドライバはスナイプスコープになった。
スナイプマスターをガンスナイパーと比べると全体にシャープで身軽な印象を受ける。勿論、装備が実際に少なくなっている事もあるし、色使いがすっきりしたのも一因だろう。装備が少ない代わりに、マルチウエポンラック(小型ゾイドの共通ハードポイント)は19も付いている。詳しくはカスタマイズパーツの項で述べるが、カスタマイズする事を前提としたゾイドと言う玩具の性質、更にその廉価版である故のコストパフォーマンスから考えて、スピノサパーの様に独自のCAS本体とCASユニットをちまちま出すよりは、本体の方に共通ハードポイントを多く追加して共通のカスタマイズパーツを出して行くと言うやり方は理に適っていると思う。
ところで、スナイプマスターのトレードマークなのか鍔広の帽子を被った人のマークのシールがあるんだけど、これがどうしてもスナフキンに見えちゃう。
シュトゥルムユニットを付けてる姿を見たら急に欲しくなった。ジェノザウラー、ジェノブレイカーと買い逃していたのでシュトゥルムユニットが終わってしまうと一緒に消えそうだと思ったので思い切って購入(シュトゥルムユニットは発売早々売り切れで買えなかった)。
箱がでかい。ランナーはなんとUまで! あと五つでアルファベットが終わってしまう。ただ、各々のランナーは小さいし、配置されたパーツの数は少なめ。箱の体積は大部分が無駄になっている。もうちょっと詰め方にも気を使って欲しいかな。
ランナーを小分けした甲斐あってパーツはディティールまで配慮が行き届いているし、配色もケーニッヒウルフ同様成形色によるものだけ(この場合どちらかと言うとケーニッヒウルフがバーサークフューラーを踏襲したと言うべきか)。普通はただのモールドで済ませるラジエターの穴とかまでちゃんと打ち抜かれているし、ライガー・ゼロなら塗装で済ませていた所まできっちり穴をあけて裏から別の成形色をあてがうと言った懲りよう。
ただ、そのお蔭で妙に細かいパーツがたくさんある。通し番号は無いし、ランナーが多いので組み立てる時にあっちのランナー、こっちのランナーと言ったり来たりで忙しい。あと、これは固体差なのか右目のクリアパーツが簡単にぽろりと脱れてしまうので瞬間接着剤でハードポイントを太らせた(ゾイドは分解出来なきゃ駄目だと思うので、接着してしまうのは遠慮したい)。デザインは、側面から見ると直線が組合わさったなかなか面白い形だとは思うが、正面や上面から見た時に四角いのがいくつも見えてちょっと面白くない。特に足のカウル等は完全なハリボテでやり様によってはもうちょっと面白い形になったんじゃないかと思う。
スイッチを入れ替えると荷電粒子砲発射態勢へと自動で変形する機構もなかなか面白い。首が下がり、しっぽががば! と開く。この開くと言うギミック、ジェノザウラーでは折り畳まれて内蔵されていたフィンがしっぽから迫り出す形だったが、電動、と言う都合もあってこうなったのだろうか? バーサーク・フューラーは首のあたりも開く(おかげで首の組み立てが異様に難しい)し、砲芯が口の中でスライドして来るのも面白いが。
バスタークローはアニメ同様なかなか自由に動いてくれる。これも固体差なのか、ブースターパックのカバーとバスタークローの付け根を結ぶジョイントパーツがちょっと弱いのと、バスタークローの付け根の回転ジョイントのホールドがきつめなのとでバスタークローを大幅に動かそうとするとジョイントパーツが浮いてしまう。
そう、この回転ジョイントのパーツもよく出来ていて、自由に動かせて、なおかつきっちりホールドされなければいけないバスタークローの仕様をパスする為にわざわざゴムの様なプラスチックの様な面白い材質を使っている。材質と言えば、足の裏にスポンジが当てられていて床の上で滑らない様にされている。ジェノザウラーがどうだったかは知らないので比較出来ないが、装備の関係上相当なトップヘビーになってしまう傾向にあるバーサークフューラーにはむしろやらなければならない処置かもしれない。
トップへビーになる理由、これも一つのポイントで、電池を腹に内蔵する方式ではなく実は背中に付けたブースターパックに電池が入っていると言う仕組み。これでゾイドコントローラーへの対応はやり易くなったのだろうが、如何せんパック自体がでかいし四角い。電池と電流の方向を変えるスイッチ回路だけならあんなに大きくする必要は無いと思うのだが、ブースターパックがでかいお蔭でそれに丁度横付けする様な形になっているハイマニューバスラスターやバスタークローを含めると小型ゾイドを一匹背負うのと大差無い形になってしまっている。もう少しブースターパックを小さくして、ブースターではなくスラスターとクローのジョイントですよと言えるくらいの形にして欲しい。
ところで、いくら十機も装備していると言ってもそのスラスターでその足で走って、そうでなければその重量で揚力までスラスターで賄うなら尚更の事マッハ1、ゼロ・イェーガー以上なのはちょっと気になる。
初めは改造中のゼロ(CASユニットを組み合わせて塗装しただけのモノを改造と呼ぶのはおこがましい気もするけど)の為にゼロ・イクスを買うつもりだったけど、箱を見たらこちらが欲しくなって購入。これは正解だった。
一応コマンドウルフの後継機らしいのだが、自分の中ではシールドライガー&コマンドウルフ=ハイローミックスと言う図式が成り立っていたので、ブレードライガー、ライガー・ゼロの相手としてシャドーフォックスがあるものとばかり思っていたのだが、ケーニッヒウルフは電動だし大きさもライガーと同じくらいある。F-16の後継機はF-22です、と言われている様な気がしてどうもしっくりこない。惑星Ziでは「後継」と言う概念が役割とは違っていると考えていいのだろうか。
嬉しいのは西方大陸産の大型ゾイド、ゼロ、フューラー、ケーニッヒはゴムキャップ(この呼び名はあんまりなので個人的には関節アクチュエーターと呼んでるが)の形が統一されている事。ゼロにフューラーは西方大陸産の中でも初期タイプの為か赤いキャップが、ケーニッヒには緑、ゼロ・イクスには黒と、それぞれのデザインコンセプトに合った配色が為されているのも面白い。
組み立てレベルはゼロと同じ5。箱はゼロより若干細いながら、ランナーはゼロでK止まりだったのがMまである。そして、ゼロでは通し番号が振られていたのがケーニッヒでは完全にランナー毎の番号になっている。ゼロでは一部既塗装とすることでなんとか番号順の組み立てを保持していたのが、ケーニッヒでは全てを成形色による配色とする為にそれを放棄したのだと思われる。それが功を奏して非常に丁寧なつくりになっており、ゼロとほぼ同じ大きさながらそれ以上に巨大感を演出している。だが逆に組み立てには非常に小さな部品を多く取り扱う必要があり、小学生高学年にならないとこのゾイドの組み立てには苦労するのではないかと心配にもなる。
ディティールのいい例としては、胸部のチューブがある。これはシールドライガーやヘルディガンナーにあったようなあからさまなチューブではなく、フレームの奥に隠されているのが外から少し見えるのが良い。モーターユニットもゼロよりも小柄に出来ているのだが、パーツのハリボテのおかげで鳩胸になっており痩身ながらも引き締まった形に見える。ただ、ゼロに較べてやや華奢に見えるのもある。
電動ギミックはディメトロドンやデスザウラーの様に派手なものは無いものの、背部のファンや足の付け根のワッシャーが回転し、足の付け根の内側にある板状のパーツがゴムベルトで連動して動くと言う、非常に地味ながら豪華な演出が憎い。手動ギミックでは尻尾やディスチャージャーが動くのは勿論の事、首が歩行に連動しなくなった代わりに関節が二つになり、コマンドウルフでは正面を見るか地面に俯くかだけだったポージング(コマンドウルフの場合これが擬似的な変速機構にもなっていた)が、ケーニッヒウルフでは首を低くして警戒するようなポーズや遠吠えの為に空を見上げるようなポーズも採れる様になっている。
不満が無い訳ではない。特に目の位置が不自然に下過ぎるのでやけに面構えが悪くなっているのだ。ゼロやフォックスみたいにちょっと斜に構えたヒーロー、と言うよりはその辺のゴロツキの様だ。丁度コクピットのパイロットと目線が合うように出来ていれば、あるいはマシだったかも知れない。
何はともあれ、このゾイドはゼロ以上に気に入りそうだ。ガンブラスターやマッドサンダーの復活、ゼロ・イクスの金と青のカラーリングに旧後期ゾイドの暗い影を見る様な気がしていたので、これだけ良質なゾイドが提供されている事にほっとした。旧ゾイドで遊んでいた人で、新ゾイドは何か違う、もう知らない
と言う人には是非勧めたい。シールドライガーよりも明らかにゾイドとして進化している。
ファイアフェニックスって辛抱強いんだな。縄張り巡回の合間に遊んでいるだけだろうか? その間バスターフューラーは整備しっぱなし。フューラークラスのゾイドに全治一週間もの傷を衝撃波だけで負わせるとは、RD が惚れ込むのも無理は無い。しかしまぁ、そう言うのを「考えが変わった」と言うのだと思うが。
そんなファイアフェニックスは可愛らしい囚われのナイトワイズを救いに罠にはまる……結構あからさまな罠だが。サベッジハンマーの雇うハンター、ちょい役なのに重武装ガンスナイパーにダークホーンが居るってことは、CGのモデリングデータ自体は引き継ぎがあったって事だろうか。
フェニックスの危機に居ても立ってもいられないゼロはバトルをすっぽかしてフェニックスを助けに。罠とは言え RD と闘うこと自体は楽しみにしていたらしく、ブレードはご機嫌斜め。
もともと支援用 BLOX なので、スパイナーやらフューラーやらのジェノザウラークラス相手で一騎打ち的な要素の強い試合が多い中では、必然的にやられ役にまわってしまうボルドガルド。その上ムードメーカー的に軽いキャラとして作られているシグマは言動が軽くなるので、結果的にやられてばっかりなのに RD の言動にケチだけ付はける存在になってしまっている印象がある。不満気なシグマにちょっと同情してしまった。この先あの凝ったディテールのブレイクスパイクを活かして欲しい。
ゼロ、フェニックスと三下のバトルは省略。フェニックスと共闘しただろうと言う事を差し引いても、あれだけの重武装ゾイドをバートンが通信している短時間にタイプゼロで叩きのめしたのなら、RD は腕は確かなんだろう……フェニックスが何故急にゼロとユニゾンする気になったのかも省略されてたが。
ストライクレーザークローがカメハメ波に! 確かにバスタークローなんて得物に加えて大型火器を二つも携えているバスターフューラー相手にただの猫パンチだけでは心許なかろう。ショックカノンでは役者不足だし、チャージミサイルなんか撃とうものなら誰が補充するんだと言う問題も出る(ファルコンに換える直前にチャージミサイル撃ってフェニックスが自爆するなんて事は絶対にないよなぁ)。
「引き分けにしておいてやる」って……三流悪役の道をまっしぐらなブレードの為に、因縁の解説もそろそろして欲しい。前回はゴジラ姿勢だと思っていたフューラーが今回は終止前傾姿勢を保っていた。振り付けか演出する人の趣味なのだろうか?